LDは病気ではない
原因はわかっていませんが、発達障害の1つと考えられています。
私たちは身の回りの出来事を自分に必要なものとそうでないものとに取捨選択しています。ほとんど無意識の作業ですが、このとき脳では瞬時にたくさんの処理をしています。
この過程のどこかに少しクセがあると、学ぶ力やコミュニケーションにある種のかたよりが出ます。発達障害では、かたよりは一時的なものではなく、ずっと続きます。
発達の速さには個人がある
人とのかかわり、集団生活の中で、その場の状況に合った行動ができるかどうかは、子どもの発達の度合によって異なります。
がまんはしているが、ほかのことに気が向いている
「今はほかのことをしてはいけない」とわかっていても、注意はほかのところにそれてしまっている。
ほかのことを考えている
一見おとなしく問題がなさそうだが、頭ではほかのことを考えていて、結局人の話を聞いていない。
雑音をカットして集中できる
集中力が強くなってくると、不必要な刺激(外からの雑音など)をカットして、「やるべきこと」に集中できる。
言葉のトラブル
言葉を話したり、人の話を聞いたりすることやコミュニケーションがうまくできません。
運動のトラブル
運動が苦手なタイプです。文字がうまく書けない、書くのが遅いなど、手先の運動が苦手、不器用な場合があります。
対人関係のトラブル
集団行動ができない、ルールや順番を守れないなどで、クラスのなかでも問題を起こしがちです。
医学上の学習障害
読み書きに困難がある「ディスレクシア」や計算が極端に苦手なタイプです。
教科理解のトラブル
やる気がない、サボるなどの問題がないのに、学力が伸びません。教科によってばらつきがある子どももいれば、全体的に伸びない子どもなど様々です。
LDは、発達障害の一つですが、なぜ起こるのか、原因ははっきりしません。
しかし、LDの子どもには、自分の身の回りで起こっていることをキャッチし、脳で認識する過程にある種にクセがあると考えられています。
LDの子どもは、学習だけでなく集団生活のうえで、さまざまな困難を招きやすく、多方面からの指導、支援が欠かせません。